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リードの取扱説明書

更新日:2月28日

弊社ヒヅカリード、fumiリード、ロングリード共通のご使用方法をご紹介いたします。


【水に浸ける時間】

演奏前に水に浸ける時間は、冬以外は「一瞬(1〜2秒)」でOKです。【リードのどの辺りまでを水に浸けるか】と、【リードケースで何分くらい置く(馴染ませる)か】が、季節によって変わります。詳しくは下記より各季節をご覧下さい。

*弊社リードは、冬以外は水に浸けっぱなしにしないようご注意下さい。



○12月〜2月…冬場の乾燥期は削ってある部分を約10分水に浸けたままにして柔らかくしてから、開きを調整して演奏します。水に浸けたまま準備するのはこの季節だけです。→詳しくはこちら


○4月〜5月…室内湿度が50%を超えて来たら、冬よりもリードの準備にかかる時間が短く済みます。削ってある部分の半分くらいを一瞬水に浸けて軽く水を切り、リードケースで10分ほど置くと先端が柔らかくなるので、指で先端の開きを整えたら演奏可能です。→詳しくはこちら


○6月〜7月…梅雨入りから梅雨明け後しばらくまでの間は気圧が一年で一番低くなり、湿度もとても高いため、リードは水をとても吸いやすく、かつ乾きにくい時期です。水を吸いすぎると重くなるため、先端(ティップ部分のみ)にちょんと一瞬水を付けてすぐに吸い取り、リードケースで少しだけ(長くても2〜3分まで)置き先端の開きを指で整えれば演奏可能です。→詳しくはこちら


○8月〜10月上旬…夏の終わりから秋にかけては徐々にリードが乾きやすい季節になるので、梅雨時期〜夏の間とは取り扱いが変わります。先端(ティップ部分のみ)に水をちょんと一瞬付けた後、リードケースで10分ほど置き開きを整えてから吹きます→詳しくはこちら


○10月中旬〜気圧が1気圧(1013hPa)を超え、今後どんどん高くなってきます。そして空気も乾燥してくるため、リードが乾きやすくなります。リードは乾く過程で一度ぺちゃんこになり、その後更に乾燥するとパックリと開きます。開いたまま吹かないように、開きをしっかり整えましょう→詳しくはこちら



*弊社リードは先端がほどよく柔らかくなり開きの形が整えば演奏可能です。水はリードの先端を適度に柔らかくするためだけに使います。なのでリードが乾燥して硬くなる冬場(12〜3月)を除き、「先端を一瞬だけ」ちょんと水に浸けてやれば大丈夫です。どっぷりと浸ける必要は全くありませんので、譜面台に水入れをぶら下げなくても大丈夫です!


水に浸けた後に、先端が柔らかくなるのを待ってから、写真のような開きになるようリードを調整します。


このくらいの開きに調整してから使いましょう!


*出荷の際には試奏して念入りにに選定しておりますが、時間の経過や気候などの影響で先端の開きが変化し、振動しにくくなることがあります。その場合まず上の写真くらいの開きに調整してやると吹きやすくなります。



【チューニングの仕方】

ピッチは標準的なA=442で作っておりますが、楽器や奏法によっては多少高め/低めになることもあります。


高い場合はチューニングのA(吹奏楽ではB♭)の他に、チューナーを見ながら真ん中(ハーフホール)のDが上ずらなくなるように、リードを1ミリほど抜いてやると全体のピッチが安定します。

*リードはコルク上端に線が付けてある方が下唇側です。ピッチが高い/息が入りにくい場合はリードを上唇側から見てチェックしてみて、左右どちらかにずれているようなら真ん中になるよう戻してやって下さい(真ん中に戻った時、カチッと音がします)。


逆に低い場合は、左右どちらかピッチが上がる方向へ、髪の毛1本分ほど表側(上唇側)をずらしてやると吹きやすくなります。弊社リードは一般的な市販リードよりもスクレープ(削ってある部分)の両サイドがきちんと残る設計にしてあるため、写真の程度ずらしても振動が止まることはありません(ピッチをみて最初からずらしてあるものもあります)。

*最初からずらしてあるもので、ピッチが上ずる/振動しにくい/息が入りにくいと感じる場合は、真ん中の位置に戻してみて下さい(カチッと音がします)。



【リードのお手入れについて】

演奏前に歯磨きをすれば、特に日々のお手入れは必要ありません。演奏後もそのままリードケースへ戻して自然乾燥させて下さい。


リードの内側に汚れが付いた時はプラークを挟み、スクレープ部分を指で軽く押さえながら引き抜くと取り除くことが出来ます(先端を傷めないよう、十分ご注意下さい!)。リード先端を水に浸けて、コルクの側から強くブクブクと吹いてやるのでもいいでしょう。


*水洗いする場合は、必ずリード内外の水気を拭き取ってからリードケースへしまって下さい。特に梅雨時は水気がカビの原因になるので、洗わずにそのまま乾かす方がよいでしょう。

個人的には、きちんと歯を磨いてから演奏すれば、演奏後はリードはそのまま何もせずにしまうのが一番おすすめです(1ヶ月程度までの使用を想定)。




【湿度や気圧の影響について】

オーボエのリードは自然の素材を使用している上に、クラリネットなどのリードと違いとても小さく立体的な構造(ダブルリード)のため、気候、特に湿度と気圧の変化の影響を受けやすいのが特徴です。

同じリードでも晴れの日に吹きやすいリード、雨の日が得意なリードなどありますので、上手くローテーションして使うのもいいと思います。




【最後に】

オーボエのリードは水への浸け方ひとつ取っても色んなやり方・考え方があり、お使い頂く方が心地よく演奏が出来れば実は何だっていいのですが(笑)、ヒヅカリード、fumiリード、ロングリードについて製作者推奨のやり方をご紹介させて頂きました。いつもお使い下さっている皆さまのご参考になれば幸いです!



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