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ジョイントコルクはなぜ剥がれる?

今週末は吹奏楽コンクールの中国大会だそうですが、「ジョイントコルクが剥がれちゃいました!😭」と学生さんの駆け込みがありました。夏休みあるあるですね。‬


‪ある日突然ジョイントコルクがペロンと剥がれる、クラリネットによくある故障(オーボエでもたまにあります)。これ実は、グリスの塗りすぎが原因です。何ヶ月も毎日毎日グリスを塗っているとコルクの裏側へ油が染み出して、接着剤が剥がれて浮いて来るわけです。‬

で、こうなります。

‪ここからが大事なポイントですが、購入時に楽器店さんで正しくジョイント調整されていれば、新品でも数週間もすればグリスを塗る必要はなくなります(バスクラリネットなど大型の楽器はもう少しかかりますが)。グリスを塗らなくてもスムースに組立・分解出来るなら、グリスはもう全く塗る必要はありません!


逆に言えば、1〜2か月経ってもグリスを塗らないと組立・分解がキツい楽器は、購入したお店で早めにジョイントを調整してもらいましょう。保証期間中なら無料でやってもらえるはずです。



また‪購入時のジョイント調整が完璧でも、半年〜1年経った頃にジョイントがキツくなることもあります。これは演奏中ジョイント部分に溜まる水が原因で、木(黒い部分)が徐々に膨張するためです。

コルクが原因ではないので、いくらグリスを塗っても解決しません。こちらも早めに調整してもらいましょう。



‪ジョイントがキツいのを放置すると、冒頭の学生さんのように大事な本番前に急にコルクが剥がれたりしますし、なにより毎日の組立・分解時にキーを強く握ってしまうため調整が狂いやすく、位置がなかなか決まらないので自分も毎日ストレスでいいことがありません。グリス代も勿体ないです。


(まとめ)

*ジョイントがキツくなる原因は、

①コルクが厚すぎる場合と②木の部分が水で膨張した場合、③もしくはその両方がある。


*1ヶ月以上グリスを塗り続けても改善しないなら、早めにジョイント調整してもらう。


*ジョイントがキツいなどといった楽器の「不自由な状態」をいつまでもそのままにしないのも、演奏上達の才能の一つです!😉‬



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