冬場のリードの開き調整方法

更新日:5月11日


冬場は低湿度・高気圧(20〜30%/1020〜1030hPa)の影響で、特にエアコンの効いた室内ではリードが【水に浸けた直後はパックリ開きやすく、演奏中にはぺちゃんこに閉じやすい】季節です。同じリードで真逆の現象が起きるためどうしたらいいのか訳が分からなくなってしまうのですが、実は


①水に浸けてすぐにパックリ開くのは、リードが完全に乾燥してしまった結果→急激に水気を吸って、一時的に膨張している


②演奏中に閉じてしまうのは、吹いていない間にエアコンの風などに必要な水分を奪われてしまうため→急激に乾いて、潰れてしまった


と、同じ【乾燥】が原因でも開きが変化するメカニズムが全く異なります。このことを理解すると、弊社リードの場合は以下の方法で簡単に対処が可能です。



①冬場のリードは全く水に浸けずに2日以上置くと完全に乾燥してしまい、置けば置くほど先端がどんどん開いてきます。


ですので郵送で受け取った直後や、数日間吹かなかったリードはまず先端の開きをチェックし、開きを元に戻して【いい開き】にしてやると、心地よく演奏することが出来ます。


私のリードの場合、吹きやすい先端の開きは湿った状態でこのくらいです。



軽めのものはこれくらい。


この範囲になるよう、先端の開きを調整します。いつも同じ開きで吹くことが安定した演奏に繋がるので、ぜひトライしてみて下さい。



【開きのチェック/調整手順】


1.いつもの手順(こちら)でリードの削ってある部分を水に1〜2秒浸け、軽く水を切りそのままリードケースで10分ほど置いてから、先端の開きをチェックします。下の写真のような【いい開き】で先端が柔らかい音でチュウチュウ鳴るものは準備OKなので、そのまま演奏して下さい。



2.その状態でパックリ開き先端が全く振動しないものは、すぐには吹かずにそのままリードケースに戻し、もう20分くらい置いてやります。

かなり極端なものを選んでみましたが…

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20分ほど追加でリードケースに置いただけで、何も触らずにここまで開きが落ち着きました(これだけでも、吹き心地は天地の差です!)。

これで先端がチュウチュウ柔らかい音で振動するものは、そのまま演奏して大丈夫です!



3.それでもまだ開きが大きくて吹きにくいものは、削ってある部分を指で潰して開きを狭く調整します。リード全体に十分水気が行き渡ったので、削ってある部分ならキューっと押さえても大丈夫です。リードの表裏がずれないよう注意しながら、ゆっくりしっかり潰してやります。


このように先端をつまむのがお勧めです。

いい開きになりました!


*乾いた状態やパックリ開いた状態で潰すと割れてしまうので、ご注意下さい!



4. 1で10分ほど置いた時点でまだサイドが開いている場合、音色のいいものはそのまま演奏して大丈夫です(吹いていればそのうちくっつきます)。音色の薄いものは、もう一度先端をちょんと水に浸けてから、今度は水気を切らずにリードケースでもう10分くらい置いてみて下さい。開きが出たら3.同様に調節します。




②逆にぺちゃんこになったものは、もう一度水に浸けるか、口の中で温めて(湿らせて)やれば、30秒ほどで開きが戻ります。


冬は乾燥した空気やエアコンの乾いた風の影響で開きが潰れやすいので、上記①でリードケース内に10分置いている間に開きがぺちゃんこになってしまうこともあります。また、演奏中でも長い休符の間などの【口から離している時間】に少しずつ乾いてしまって開きが狭くなることもあります。


このような場合は、リードを口の中で温めながら30秒ほど湿らせてやると、開きが戻ります。外側も一瞬舐めますが、ツバで湿らせるというよりも、口の中の湿った息でリードの内側を温めてやるイメージです。演奏中も長い休符の間などは、リードだけ口にくわえて温めてやるようにするとよいでしょう。


リードケース内のリードも、エアコンの風が当たるとどんどん水気を持って行かれてすぐにぺちゃんこになってしまいますので、必ずフタをするようにしましょう。冬場にリードが潰れるのは、実は主に【吹いていない間】です。吹いている(くわえている)間はあまり変化しません。なので演奏中でも、リードを長く口から離している時間は注意が必要です。


湿度30%の防音室で放置してすっかりぺちゃんこになったリードですが…

 ↓ ↓ ↓

口の中で30秒温めただけで、復活しました!


*部屋の湿度が40%を切る季節は、リードを時々舐めるだけだと補給した水分がすぐに蒸発して、余計にぺちゃんこになってしまいます

→【口の中で温める】のがポイントです!


*夏場などの室内湿度が50%を超える季節では、逆にリード先端が湿りすぎないように気を付けます。冬と夏とでは扱いが真逆になりますので覚えておいて下さい。


*なおこのようなリードの性質を利用し、古くなったリードなどで開きの足りなくなったものは、3日以上水に浸けずに完全に乾かすと開きが戻って来ることがありますのでお試し下さい。


【まとめ】

①特に冬場など空気の乾燥する時期は、何日も吹かずに置いておくと先端がどんどん開いてしまいます。せめて2日に一度は全てのリードを少しずつ吹いてやると、開きが落ち着きますのでお試し下さい。パックリ開いてしまったものは、先端を水に一瞬浸けて、その後30分程度リードケースで放置してみて下さい。わざと一度乾かすのがポイントです。


②そして演奏中のリードは、【吹いていない間】の乾燥に注意しましょう(特に、元々開きの小さい「軽め」のリードは要注意!)。開きが狭くなった場合は、30秒ほど口の中でリードを温めて開きを戻してやって下さい。


一度完成したリードは、実は先端の開きの調整が命です。慌てて削る前に、このページ一番上の写真の開き(軽めのものは2番めの写真)を参考に、いつも心地のよい開きになるよう調整してみて下さいね。




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