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12〜2月のリード取り扱いについて

更新日:2023年8月6日

同じ真冬の寒い気候でも、昼間の湿度が70〜80%と高いヨーロッパと違い、日本では20%前後(2月は10%台!)と異常なほど空気が乾燥します。


更にホールや室内ではエアコンの風もあり、演奏中にリードが乾いてしまうと開きがぺちゃんこに潰れてしまうのは、皆さん経験があるのではないかと思います。針金が巻いてあったとしてもなかなか開きは戻りませんよね。

この対策として、弊社では冬の間は他の季節よりも少し硬めで開きも出る材を使い、いつも通りの狭めの開きでも演奏中の張りを確保出来ることを最優先にしています。


一方で、冬のリードは夜の間にどんどん乾燥して硬くなり、翌朝にはパックリ開いてしまいます。いつもより硬めの材を使っていることもあり、いざ水に浸けて吹こうとした時には開きが大きく、先端がなかなか閉じてくれません。これはいつもの「水に一瞬浸けて、リードケースで馴染ませる」やり方では、水がリードへ必要なだけ染み込む前に蒸発してしまうことが原因です。冬は一晩置いただけでリード内の水気が完全に抜けて乾燥しきってしまい、水が染み込みにくいことも影響しています。硬いまま(開きの大きいまま)で吹くとうまく発音出来なかったり、第2オクターブが不安定になったりしてしまいます。

夏などは湿度が高くリードは乾いた状態でも柔らかく、弊社リードは口で湿らせるだけでも吹けるくらいで、いつもは「リードは水に浸けっ放しにしないで下さい!」と言っているのですが、このような事情から湿度が30%以下になる12〜3月の間はまずリードを水にしっかりと浸けて演奏に必要な柔らかさにして、開きを狭く調整してから演奏するようにして下さい。


はじめは開きが大きく感じると思いますが、基本的にはいつもの軽めのヒヅカリードと同じ設計です。開きさえ正しく整えればいつもと同じ吹き心地になりますので、以下の手順でやってみて下さい。



○冬場(12〜3月)のリード準備の仕方


①水入れに1センチ弱の少量の水を入れ、リードの削ってある部分だけを10分ほど浸けたままにしてまずはリードを柔らかくします。


このくらいで大丈夫です!

浸けたままにするのはあくまで先端の開きを狭く整えるためなので削っていない部分は水に浸からないようにしましょう!


10分浸けたままにすると、こんな感じと思います。

このままだとまだ吹くのが大変ですが、これで開きを調整可能な柔らかさになっているので、②で指で潰して演奏しやすい開きに整えます。

*この時点ですでに「いい開き」のものは③へお進み下さい。



②水気を吸い取ってからリード全体(特に削ってある部分)を、ずれないように気を付けながら指で押さえて、吹きやすい狭さに潰してやります。ずれてしまった場合は元に戻してやって下さい。

*必ず、10分ほど水に浸けてから潰して下さい!(硬いままで潰すと割れてしまいます)


このくらいに落ち着いたらOKです!



③いつものようにリードの先端だけを咥えて、優しい息で柔らかく発音出来れば準備OKです!


④なお、水に浸けるのはあくまで「乾燥したリードの開きを狭く整えてやり、吹きやすくする」ためです。①〜③で開きは整いましたが、この状態では水気を多く含んでいて演奏する際には少し柔らかすぎるるためこの後リードケースで5〜10分置いて少し水気を飛ばしてやれば、ベストな吹き心地になるのでお勧めです!!



私のリードは基本的に水をあまり必要としない設計で、他の季節はちょんと一瞬だけ水へ浸けてリードケースに置き馴染ませるのですが、さすがに冬場の乾燥が激しい時期だとリード先端が「演奏に必要な柔らかさ」になる前に水が乾いてしまい、硬いまま(開きの大きいまま)になってしまいます。


ですので、まずは他の季節よりも水を吸わせて柔らかくし、いつもの開きに調整してから(①〜③)、その上で少し水気を飛ばして張りを戻す(④)、二段構えで準備することをお勧めします。どうしても時間がない時は、③でそのまま演奏して下さい(最初は少し柔らかいですが、そのうち少し乾くと張りが戻ると思います)。




○また前述のとおり演奏する場所の空調によっては、一度湿らせたリードが乾いてくると開きがぺちゃんこに潰れることがあります。①〜③をやった後に30分以上吹かずに置いていたり、合奏中などにしばらく吹かずにリードを口から離していたときなどです。これは「リードは乾く際に一度開きが閉じ、その後だんだん開いて来る」性質によるものです。

予防策として、冬場は合奏中の吹いていない時などはリードだけを口に咥えて、暖かい息をゆっくりと入れてリードの内側を湿らせてやって下さい。それでも開きが足りなくなったら再び「削ってある部分だけを」数分間水に浸けてやると、適切な開きが戻ります。

まずは5分くらいで試してみて下さい!



○なお、このようなリードの性質を利用して、「少し柔らかすぎるかな?」というものがあれば数日間吹かずに完全に乾かしてやると、張りが出ますのでお試し下さい。




冬の間はいつもよりリードの開きを調整するお手間をおかけしますが、最初から開きの狭いものはこの季節全く使い物になりません。天然の素材の性質ですので、しばらくの間ご容赦頂けると幸いです。春に気温と湿度が戻って来るとまた元の柔らかめの材に戻せると思いますので、しばらくご不便をおかけしますがよろしくお願いいたします!


なお、このようなリードの取り扱い(調整)方法を詳細に直接お伝えするレッスンも行っております。詳しくお知りになりたい方はお気軽にご相談下さい。



fumi woodwinds 肥塚史幸

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