今年は11月に入っても日本中で夏日が観測されるなどちょっと例年にないような気候でしたが、ようやく秋が駆け足でやってきましたね。気温が高くてもやはり10月からは例年通り空気は乾燥してきて、リードはしっかり秋冬モードになるのは面白い経験でした。
というわけで秋のリードのお取り扱い方法です。夏場と変わるのはリードを水に浸けた後リードケースで馴染ませる時間と、エアコンなどで乾燥する場所ではリードの開きが狭くなりやすいのでその場合の開きの出し方です。
①ヒヅカリードの場合、リードの削ってある部分(スクレープ)の全体をちょんと一瞬水をつけて水を軽く切り、写真のように表面に水が付いた状態でリードケースに10分ほど置きます。
fumiリードの場合は張りが強く少し水が馴染むまで時間がかかるので、15〜20分くらいを目安にして下さい。

②先端が十分柔らかくなったら、リード先端の薄い部分だけを唇の先にくわえて柔らかい息で吹いてみます。
プワプワと音が出て、タンギングでクリアに発音出来るなら準備OKです。
*深くくわえずに、先端の薄い部分だけをくわえて発音してみるのがコツです!
③ヒヅカリードは「狭い開きで吹きやすく、かつ発音・音色もよい」よう設計されているため、空気の乾燥する秋冬は個体によってはどうしても開きが必要以上に狭くなり息の入らない日があります。①②をやった後に開きが狭すぎて吹きにくい場合、写真のように削ってある部分だけの分量の水に、5〜10分浸けっ放しにして下さい。開きをチェックして、吹きやすい開きになっていたら準備OKです。

一度水に浸けたリードが乾いて閉じてしまった場合も、

5〜10分ほど浸けっぱなしにしてやると開きが戻ります。

④fumiリードはこの季節でも張りが強く①②だけでは開きが大きくて発音しにくい場合が多いので、いつもの要領でリードの削ってある部分(スクレープ)を30秒程度 指でキューっと押さえて潰し、表裏がずれないように気を付けながら入口の開きを狭くしてやって下さい。入口が狭くなればリードは軽くなり、反応もよくなります。
*根本ではなく、リードの削ってある部分(特に先端部)をキューっと押さえるのがポイントです。根本を潰してしまうと息が入らなくなったり割れたりしますのでご注意下さい!(リードの開き調整方法について、詳しくはこちらをご参照下さい)

【まとめ】
秋は徐々にリードが乾きやすくなってくる季節です。夏とは逆で、ここから先の季節は演奏中はリードが乾いてしまわないよう気をつける必要があります(乾きかけのリードは、開きがぺたんと潰れてしまうため)。特にエアコンの効いた室内での練習中は、自分が休みの時間もリードを口に咥えておく等の工夫すると安心です。リード先端がいつも通り適切な開きになるよう、心がけてみて下さい。