リードを水に浸ける時間についての考察

更新日:8月26日

私が学生の頃(30年前)は「リードは水に3〜5分浸けてから演奏する」というのが一般的だったように思いますが、最近は色んなプロ演奏家の方にリサーチしてみると「先端を一瞬だけ浸けて、リードケースで開きが落ち着くまで置いておく」または「一瞬浸けて、そのまま吹きながら馴染ませる」という方が多いです。

いつも書いているように、リードは演奏家の数だけ哲学やコンセプトがあるため一概には言えませんが、少なくとも私がお手本や参考にさせて頂いている皆さんは総じて水に浸ける時間が短いです。


「何のために水に浸けるの?」という素朴な疑問が浮かぶと思いますが、私は【完全に乾いたリードは全く振動しないので、先端の振動を「リスタートさせるために必要なもの」】と認識しています。つまり先端が正しく振動し思い通りの演奏が出来るなら、湿度の高い季節などは口の中で湿らせるだけでも十分な訳です。クラリネットやサックスなどのシングルリードはリード先端を舐めてすぐに吹き始める方が大半なのを考えると、理にかなった考え方なのではと思っています。


弊社のリードは、最初に先端(削ってある部分)を一瞬水に浸けるだけでよく、あとは季節により水気を馴染ませる時間(リードケースに何分置くか)で調整します。水を使うのは最初だけなので、水入れを譜面台にぶら下げる必要も無いわけです。


プロオーケストラの演奏会でステージを観察してみても、水入れにリードを浸けっ放しにしている演奏家の方はまず見かけませんので、シビアな現場で演奏される方ほど少ない水気で演奏出来るリードを求めていらっしゃるのかもしれませんね。私自身、「リードは湿っていないと吹けない」という呪縛(固定観念)から脱却しないとなと思う今日この頃です。


これくらいで十分!

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